[デザイン]各国の模様や柄の名前、パターン素材を探すとき役立つデザイン用語まとめ
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かなり前に[デザイン]グラフィックパターンや柄、テキスタイル等の名前まとめ – WEBCRE8.jpと言う記事を書いてたんですけど、この時紹介したのはチェックやドット、ストライプなどの幾何学模様中心の紹介でした。
今回はペイズリーやダマスクなどの多種多様な各国の模様を調べてみます。こういう言葉、みんなが知ってれば結構使いやすいんですけどね。
この記事で足りなかった場合は、みんな大好き Wikipedia をあさりに行きましょう★
また、パターンを探すにあたって使われがちな用語なんかもざっくり紹介してみます。名前が分からなくても、英語の素材サイトなんかで探すときこういう事を知っておくと便利です。
代表的な模様の名称表
まず名前を頻繁に聞く模様についての表を作ってみたので見てみましょう。伝統的な模様を使うことで簡単に地域色を出せたり、色を組み合わせることで雰囲気もコントロールできます。
名前 | 発祥 | 語源 | モチーフ |
---|---|---|---|
Aztec アズテック |
アステカ帝国(メキシコ) | アステカ帝国から | 同心円、渦巻き、ジグザグ等の幾何学図形、動物や昆虫、化身等 |
Arabesque アラベスク |
アラビア | アラビア風の意 | 幾何学模様と植物模様 |
Camouflage カモフラージュ |
フランス軍 | 迷彩の意 | 緑や茶色等の自然に存在する色 |
Nordic ノルディック |
北欧 | フランス語で北のの意 | 北欧の伝統的な雪の結晶や木、幾何学模様 |
Batik バティック |
インドネシア、ヒンドゥー | ろうけつ染めの布のこと | 花や自然、家柄を表す文様 |
Hawaiian ハワイアン |
ハワイ | ハワイ風の意 | プルメリア、ハイビスカス等の熱帯植物 |
Paisley ペイズリー |
ペルシャ、インド | スコットランド・ペイズリー市での量産のため | 松かさ、菩提樹の葉、カシミヤの花 |
Mosaic モザイク |
古代ローマ、イスラム建築等各地 | ラテン語で芸術的の意 | 小さな片を集めた模様 |
Japanese 和柄 |
日本 | 日本風の意 | 日本の植物や動物、自然を表現した模様 |
ビジュアルで見る模様と追加情報
表で挙げた各模様のビジュアルと、雰囲気を伝える補足情報等。
アズテック柄
メキシコの古代文明であるアステカ風の柄。アステカ神話の登場人物や昆虫、動物などがモチーフになっている。セーターやワンピース等に見られます。
アラベスク柄
アラビア風の唐草模様。アラベスクと呼ばれる模様には幾何学図形を中心とした建物の壁面に使われるパターンと、植物をモチーフにした唐草風の織物に使われるものとがあり、混同されがちなダマスク柄というのは調べた感じだとこの唐草風の模様のことを言っているようです。恐らくダマスク織りの地に施された柄をダマスク柄と言っていたのではないかと思います。なので言葉としては幾何学図形を指す場合のみアラベスクと呼べばよさそうです。
ちなみにダマスクはダマスカス地方のという意味です。
カモフラージュ柄
カモフラ柄とも呼ばれたりします。元は軍隊が風景に紛れ見えにくくする迷彩として作られた柄として作られたものの、最初からフランスではファッションデザインとしても採り入れられていたらしいです。色んな地形に合わせたカラーリングやデザインの種類があります。
ノルディック柄
セーター等に使われる雪の結晶や針葉樹、星などをモチーフにした幾何学的な図形の柄。後述するハワイアンと対照的に、こちらは冬服のデザインとして使われます。よく似たフェアアイル柄と呼ばれる柄は、スコットランドのフェアアイルから生まれた、純粋な北欧発祥ではないモチーフを含んだ柄です。
バティック柄
バティックという民族衣装の生地にプリントされる柄なので決まったモチーフがあるわけではないものの、スコットランドのタータンチェックや日本における禁色のように、家柄によって決まっている柄や使ってはいけない柄があるらしいです。バリやタイ、マレーシア等でも使われます。
ハワイアン柄
アロハシャツにプリントされているような柄。もちろんハワイに生息している植物をモチーフとしています。季節感としてもひらひらしたワンピース、ムームーに使われる等夏服のイメージです。
ペイズリー柄
別名松毬模様、勾玉模様。バンダナやワンピース、ネクタイ、敷き布団なんかでよく使われているのを見かけますね。
モザイク柄
様々な地域で使われていた手法で、壁画や建物の装飾として用いられていたようです。
和柄
桜や波、松や紅葉等の日本を思わせるモチーフを使った柄ですね。矢絣、青海波、七宝等のカッコいい名前がついている模様がたくさんあるのでいつかちゃんと調べたいところですねー。
基本的な模様の名称
以前の記事と内容がちょっと重複しますが、ざっくりとパターンの呼び方を挙げてみます。
ちなみにここに書いているパターンはピクセルパターンとして以前記事を書いてパターン素材も配布しているのでチェックしてみてください★
Stripe 縞
ストライプ。横縞はボーダーと呼ぶことが多い。細さで呼称が変わり、ピン・ストライプ、ペンシル・ストライプ、ブロック・ストライプ等がある。
Check チェック
格子模様のこと。方眼紙のようなグラフ・チェック、包装紙によく使われるギンガム・チェック、ニット等に使われるアーガイル・チェック等がある。
Dot ドット
点を使った模様。服飾等ではドットは丸い点のことを指し、私たちWebデザイナーがイメージする8Bit系デザインはピクセルパターンというような呼び方をするのが大勢だと思います。小さなピン・ドット、少し大きいポルカ・ドット、硬貨大の大きなドットをコイン・ドットと呼びます。
よく使われるパターン用語
他に思い当たるパターン用語をいくつか挙げてみます。
Floral 花柄の ~
草木の生い茂った Flourish という言葉もよく使われます。また、同時に渦を巻いた swirl という表現も合わせて使われます。
Geometric 幾何学的な ~
Geometrical とも。直線や円形等の幾何学的図形のみで構成された模様のこと。無機質な雰囲気が出しやすく、同時に Metalic 金属的なとついていると人工的で機械的なものを表すことが多いです。
別に幾何学的だからといってなんでも無機質になるわけではなく、モチーフや組み合わせによってかわいらしい柄も表現できます。
幾何学図形のパターンも上記の記事で配布してます★
Animal 動物
動物柄も様々なものがあります。レオパード、クロコダイル、パイソン、ジラーフ、ゼブラ、タイガー等ですね。総じて派手ですw
Optical 視覚的な ~
視覚的な、または光学的なと訳されます。幾何学的な図形を変形させ、奥行きや形状に対する錯視を引き起こす柄です。 Optical Image で検索すると錯視画像がたくさん出てきますよ。
Abstract 抽象的な ~
ラインアートや無意味なうねったグラデーション等、特に具体的なモチーフを持たずに配置されているグラフィックのことです。パターン素材が良く配布されていたりします。特定の印象を持たせずに雰囲気を出すときに使います。
Grunge 薄汚い ~
工場の壁面、裏通りの地面、錆びついた金属等の素材を表すときに使う言葉です。大抵はシームレスではないので、大きなキャンバスで使うときはリピートの範囲に注意しましょう。
もしどうしても広範囲なエリアで使いたい素材があるときはシームレスなテクスチャをワンクリックで作るアクションがありますのでチェックしてみてください。一発でシームレスに出来ますよ★
scenic 風景の ~
セニックプリントというと、風景をモチーフにした柄のことを指します。
Graphic グラフィックアートの ~
グラフィックといってしまうとほとんどのものを含むような気もしますけど、要はデザイナーが作ったオリジナルの柄で、特定のものを指すつもりがない時に使われるものだと思います。これが有名になってくると特別にそれを指す名前が付けられるのでしょう。
例えば EMILIO PUCCI のプッチ柄と呼ばれているデザインのようなブランド・デザイナーの定番柄も、無名デザイナーが制作しただけなら単なるグラフィックパターンと呼ばれていたかも知れませんね。
私はあんまりブランドに詳しくないのでよく知らないんですけど、こういうブランドごとの定番パターンとかも調べると面白そうですね。…面白そうだな。 BURBERRY とか Marc Jacobs とか、いくつかピンとくるヤツがありますし。今度書きます。
終わりに
さーてどうでしたかね。以前の記事で紹介したテキスタイルパターンも合わせれば柄って柄はほとんど網羅したような気がします。ブランド柄ぐらいですかね。後はデザイン様式のまとめとかも別個にやりたいですね。その辺私は全然知識がないので。
こういうの、調べるのが好きでついたくさんの記事を見にいったりしてしまうんですけど、実際にパターン素材やスタンプ素材を探したいとき、または自作するときにその名称の参考になったり、結構役に立つこともあります。覚えておいて損はないですよね!★
あ、あと、この模様が入ってなくない?というのがあったらご指摘ください!いつも通り、追加情報込みで記事として完成させたいですね。