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Webサイトの利用者が目的を達成するための3つのステップのサイクル

この記事は約6分ぐらいで読めます


Webサイトは通常利用者に何らかの行動をとらせるために作られていますが、その行動はある程度分解できます。Webコンテンツはその行動一つ一つが成立するように作る必要があるでしょう。

Webサイトには色んな種類がありますが、ほとんどのWebサイトは利用者に何かの行為を促すために作られています。例えばECサイトであれば商品を買ってもらうことが目的ですし、Webメディアの記事であればそれがシェアされることや、紹介したコンテンツのランディングを目指して設計されていたりします。Webサイトの外側の何かの利用を促すものもありますよね。

では利用者は、その最終的な目標を達成するまでにどんなステップを踏む必要があるでしょうか

サービスの申し込みならフォームの入力一つ一つなど…利用者はこのステップをこなす途中で煩わしさを感じたり何か他の都合が発生することで簡単に作業をやめてしまいます。

3つのステップ

Webサイトの利用者は3つのステップを持っていて、そのサイクルが常に回っている状態だと言えると思います。ステップは以下の3つです。

  • 注視
  • 読解
  • 行動

Webサイト全体で言えば、利用者はまずWebサイトを発見し、これが役に立つもの、面白いものかもしれないと注視します。次にコンテンツ自体を閲覧し、読解します。その後、申し込みなどの行動を行う、という流れです。

Webサイトの利用者がたどる三つのステップ

Webサイトの利用者がたどる三つのステップ

まあそりゃそうだよねという感じなんですが…利用者はこの間、最後の行動を行うまでにも多くの小さな行動を行っています。ということは、それらの小さな行動にも注視、読解のステップがあるのではないかと思うわけです。前述のフォームでいうなら画面遷移、入力一つとってもそれぞれに注視と読解が必要ですよね。

私たち制作者はWebサイトを日々作っていますし、利用者も多くの場合日々Webサイトを使っているでしょう。このため制作者はある種予定調和的なWebサイトのレイアウトやデザインによって、この注視読解を促す施策をショートカット、あるいは無意識に行ってしまっていることがあると思います。

しかしWebサイト制作者との共通認識を持たない不慣れな利用者は、一つ一つの行動を達成できず振り落とされてしまったりするかもしれません。

制作者側でも、慣れていない人は普段行っている施策にそういった意味があるということに気付かずに、他の些末な都合と引き換えに検討の時間をカットしてしまう可能性があります。

そうならないために、3つのステップがそれぞれどんなことによって実現しているのか考えてみます。

注視から読解、行動の最初の入り口

利用者に注視させるものとして真っ先に思いつくのはWebサイトやページのタイトルでしょう。Googleの検索結果に表示されるタイトル、ソーシャルでシェアされる際、そこにどんなことが書かれているかは最重要だと感じます。ソーシャルメディアで表示されるサムネイル画像の有無や内容、概要文は読解を促します。ここでクリックに導くことができれば最初の行動が成立します(これはソーシャルメディアや検索エンジンが促してくれている行動でもあります)。

そしてWebサイトに利用者が訪れます。これはWebサイト全体としては注視に成功した段階です。次に利用者が進むステップはWebサイトの読解です。

小さな3ステップの繰り返し

Webサイトの主旨を伝えるためには利用者にコンテンツを読解してもらうことが必要です。読解させ、それが好ましいものであることが伝われば、行動をとってもらえます。

この読解のステップの中に、小さないくつもの3ステップがあります。

一つの行動を達成するまでに三つのステップを繰り返す

一つの行動を達成するまでに三つのステップを繰り返す

登録、申し込みといった最終目標の前に、文章であれば各セクションの中見出し、小見出しといった見出しはその下のセクションを読むこと、つまりスクロールやページ送りといった小さな行動を促す役割があります。もし文章を読んでいて、この文章はつまらないな、読みにくいな、知りたいことを教えてくれないな、理解できないなと感じてしまったら、利用者はスクロールすることをやめてしまうでしょうし、ページャーをクリックしないでしょう。

[ブログ]読みやすい構成の文章を書くときに私が気をつけている4つのこと – WEBCRE8.jp

利用者の小さな動き一つ一つがやはり注視から読解、行動というステップを踏んでいると言えると思います。

行動

Webサイトはこのように、更に先のコンテンツを読むための動きを促すことの繰り返しで最終的な行動へと利用者を導くよう働いているわけです。

細かいいくつもの行動をとってもらった上で、利用者は最終的にコンテンツ自体が促している行動を起こす段階にたどり着きます。ここで利用者がそのまま最後の行動をとってくれるかどうかは、それまで促した一連の行動によってコンテンツ全体の読解を達成できているかによります。

また、ここで利用者が何をすべきかわからないという状態にならないよう、ボタンをアピールしたり適切な文言を表記し、しっかりとその行動を促すことも大事です。その結果、利用者は最終的に行動をとります。

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おわりに

Webコンテンツに限りませんが、制作者の望む行動の達成のためには利用者にたくさんの小さな行動を達成し続けさせることが必要です。利用者が途中で脱落してしまわないようにテンポよく行動を促したり、つまずかないように必要な誘導を行うことが、Webサイトの提供者の大きな目標の達成にもつながるでしょう

文章を書く際、ユーザーインターフェイスを設置する際は、利用者がそれを用いてちゃんと一つ一つの行動を達成できるようになっているかどうかをしっかり振り返ってみましょう。