「HTML5って未完成なのに何で使おうとするの?」に対する私の答え
この記事は約4分ぐらいで読めます
HTML5は2014年に正式勧告予定
2008年に最初の草案が発表されたHTML5は2014年に正式勧告予定です。ピンと来ない人も多いと思いますけど、W3Cの定める仕様は「草案」「最終草案」「勧告候補」「勧告案」「勧告」という流れを辿ってようやく正式なものとなります。なっがい道のりですね。2012年12月17日、HTML5は勧告候補に到達しました。ここまでいけばそうそう仕様がひっくり返ることはないそうです。
なんでそんなに時間がかかるの?
これについて、「なんでそんなに時間がかかるの?」って疑問を持つ人もいるかと思います。でも、この仕様は「世界全体のwebがこうやって使っていきます」と利用していくルールなのです。実際の運用もされないまま机上の計算で決定して実装し、はい使いましょう、とやっても上手く行くわけがないのです。つまり、決まる前に使うことはおかしくなく、使われているからこそ決められるんです。
仕様決定・実装・運用が並行して進んでいるHTML5
というわけでHTMLの仕様はざっくり言うと、まず技術者やブラウザーベンダー(ブラウザーを作っているMicrosoftとかGoogle、Mozilla、Apple、Opera Software等のことです)の間で「こういうニーズがありますよー」と始まり、それが本当に必要かどうかを検討→ブラウザーが試験的に採用→良さそうなら正式採用、と言うような流れで作られていきます。これにはやはり長い試用期間がどうしても必要なのです。我々の仕事にも、最初は良さ気だったけど後で段々ウザくなるルールとか手法がありますよね?
ビジネスの手段であり、技術であり、興味の対象である
これに対して「なぜその実験にビジネスを行っている者が参加しなければならないのか。我々は使えるとわかっているものしか使わないよ」と考える人もいるかと思います。しかし、個人的には私も含め、web制作者はビジネスパーソンであるとともに技術者であるとも思っています(そうじゃない人も全然いていいんですけど)。技術者はその設計に参加しますし、またそのプロセスを楽しむ人だっています。
大袈裟な話でなく、我々も「Web」を作っている
私は制作者としてはペーペーですし、何か力があるわけでもありません。私が全てのブロック要素をdivでマークアップしても、だーれも困りません。が、そういった一人ひとりの技術者が興味を持ち、使って「便利だった」「これはないわ」「こうして欲しい」という体験やそれによる制作物が集まって、大きな流れを作っていることは分かります。その実績を見て、HTML5はようやく認められるのです。
2014年なんてすぐそこです。冷めたこと言わないで、一緒にHTML5を育てませんか?
追記:結論w
あれ、結局答えは?というツッコミを頂きまして、えー、ごもっともですw なんと答えるかが書いてませんね。(実際多分上に書いてあることを全部言うと思うんですけどw)
「これ全部です」という答えを飲み込んでまとめますと、
- HTML5は未完成じゃないですよ(これを未完成と言うなら廃止まではなんでも未完成ですよ)
- 既に現在HTML5は使用に耐える状態にあるから(唯一のハードルは今まだ覚えなくて済んでるということだけ)
- 技術者として一つの技術の完成に貢献したいから(勧められる人より勧めることが出来る人になろうよ)
と言う事でした。なんかツッコミあったらお願いしますw