コンテンツが利用者に利益をもたらし制作者の目的を果たすまでの7つのこと
この記事は約6分ぐらいで読めます
- 2013年05月15日
- 考える
- Webディレクション Webデザイン Web制作 考察
ざっくり書きます。私達がweb制作をしてユーザーにそれを使ってもらった上で何かの目的を果たそうとするとき、どういう事を考えて作るべきなのかーということの覚書です。
目的(Purpose)
制作側が、そのコンテンツを作ることによって何をしたいかです。収益、啓蒙、技術の追求、ブランディング。まずはここを決める事になると思います。
これを決めるのは企業の意思決定者であったり、制作する自分自身ですよね。
内容(Contents)
その目的を果たす為にどんなコンテンツを作るべきかです。ブログなのか、メディアなのか、サービスなのか、販売なのか、ネタなのか真面目なのか、B to BなのかB to CなのかC to Cなのか、プラットフォームを作るのかサードパーティーになるのか…。
ビジネスモデルのことを考えるとコンテンツを考える前に条件設定というようなセクションを作るべきなのかもしれないですけど、今回コンテンツを作る場合、という事を軸にしているのでここはコンテンツにまとめてしまってます。というのも、予めコンテンツを考える前に条件設定してしまうと、その時点で成立しなくなるコンテンツが挙がった時もったいないと思うんですよね。
ここで間違った手段を選んでしまうとこれ以降のセクションをどんなにうまく考えても最初に思った通りの目的を果たすのは難しいと思います。
設計(Design)
作ったコンテンツをどんな風に見せ、扱いやすく作るかです。シンプルなのかデコラティブなのか、印象を重視するのかユーザビリティーを重視するのか、万人向けにするのかターゲットを絞るのか使い分けるのか。
デザインのみを指すのではなく、どういう見せ方をしたいのか、コーディングやエンジニアリングも関わるセクションです。
媒体(Interface)
コンテンツを利用者がどんな媒体、デバイスで受け取るかです。web制作者の場合は当然PCやタブレット、スマートフォン等のデバイスになりますけど、これが紙媒体なら雑誌なのか、新書なのか文庫なのか、新聞のチラシなのか駅貼りポスターなのか、デジタルサイネージなんかもありますね。紙の品質の様なことや、デジタルなら解像度も考慮する必要があるでしょう。
webの場合は表示されるデバイスを問わない制作が求められてきつつあるので、レスポンシブwebデザインにするなり、最適化したコンテンツを作るなりといった選択肢もできます。
Interfaceと書いてますけど、デバイスとかインターフェースと書いてしまうと完全にデジタルに絞ってしまうことになるのでこう書きました。
状況(Situation)
コンテンツが表示された媒体がどんなシチュエーションで利用されるかです。仕事中、机に向かって、寝転びながら、野外で、水場のそばで、といったことですね。
普通に見られるときは何の問題もなくても電波状況が悪いとき、音がうるさい場所で使う等の事を考えると途端に不便になってしまったりしますよね。
利用者(User)
利用者がどんな特徴を持っていて何を求めているかです。コンテンツや媒体に対して理解が浅いのか深いのか、モチベーションが高いのか低いのか、裕福なのか貧乏なのか、楽しみたいのか学びたいのか等です。
どの程度必要とされているかによってプッシュの度合いが変わったり、コンテンツのシンプルさ、複雑さも許せるラインと無視されてしまうラインがありますよね。
行動(Action)
コンテンツを受けて、利用者にどんな行動をしてもらいたいかです。品物を購入して欲しい、メールアドレスを登録して欲しい、サイトを閲覧して欲しい、ソーシャルで拡散または話題にして欲しい、日々の生活を改めて欲しい、感動したり笑って欲しい等があります。
こうした行動が最終的を利用者にとってもらう事で、はじめてそのコンテンツが世に生まれてきた意義が生まれます。どんなに小さなコンテンツ制作にもビジネスにもこうした要素が繋がって、最終的に利用者にして欲しいことをしてもらえるのだと思います。
まとめ
私がコンテンツを作るにあたって、実際どういう事を考慮に入れてコンテンツを考えたりデザインを決定すればいいのか、また何を考えなくてもいいのか、ということを考えていてこのフローが出来ました。私個人としてはwebコンテンツやサービスの制作をこんなふうに考えてます。
デザインをしているときに、デザイナーがどうすればいいかわからない、という状況があると思います。単に何か最適かわからないということであればそれは力量不足、もっと経験を積みましょうという事になります。
が、そもそもターゲットが決まっていない、コンテンツが決まってないのに先にデザインしなければならない、ということだと必ずといっていいほど作り直しが発生しますし、その状態でどんなデザインが最適かなんて判断できませんよね。
バナー1本作るのだって、それがアドセンスに出稿されるのか、決まったお得意様のサイトに表示されるかで重視するポイントって変わってきますよね。
ディレクターは最初の時点でこれらの情報をしっかりクライアントから引き出す、または自分が企画・制作までするのならこの流れを一旦しっかりと考え、それからデザインに取り掛かるのが良いと思います。
また、そうでない場合も(ディレクターとしては避けたいですが)デザイナーにそうした事が決まっていないことを伝えておけば、差し戻しが発生した場合も納得してもらいやすいはずです。
一人で作る場合でもフローの中のそれぞれのセクションについて一回考えてみると、作りやすかったり、失敗した場合もどこが悪かったのか、何を予め考慮して作ればよかったのか判断しやすいと思います。
以上制作していて思ったことです。パッと考えて書いただけなのでなんか抜けてると思われる要素とかあったら教えてください★