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[レビュー]Webデザイン・コミュニケーションの教科書 — 独り立ちもできるデザイナーの思考

この記事は約7分ぐらいで読めます

Webデザイン・コミュニケーションの教科書
著者の秋葉さんから「Webデザイン・コミュニケーションの教科書」を頂きました。初・中級Webデザイナーが独り立ちやディレクターなどのキャリアアップするための本です。

Webサイトやアプリの制作会社、株式会社ツクロアの秋葉秀樹さんから先日刊行された「Webデザイン・コミュニケーションの教科書」を頂きました。ツクロアは秋葉さんと奥さんのちひろさんの会社であり、この本もお二人で書かれたものです。

Webデザイン・コミュニケーションの教科書

Webデザイン・コミュニケーションの教科書

私はイベントなんかでもお二人にお世話になっています★先日出版イベントも行われ、参加してきたのでその話題も合わせて私の感じたことを書きます。

本の内容

本の内容は章立てとしては以下の通りです。

  1. 本書について
  2. デザイナーの役割とは
  3. Webデザインをコミュニケーションと考える
  4. 人と人とのコミュニケーション
  5. 視覚とデザインの実践
  6. ユーザーが使いやすい実装を考える
  7. スマートフォンのデザインを考える
  8. Webデザイナーこそ技術を幅広く理解しよう

本書でははじめにのページから、コミュニケーションの重要さ、パソコンに向かわないで考えるということ、つまり人に向かい合うということを強く説いています

コンテンツやアイコンの配置によって意味が変わる

コンテンツやアイコンの配置によって意味が変わる

ディレクターやクライアントとのコミュニケーション

ディレクターやクライアントとのコミュニケーション

画面に向かうなとは以前書いた[レビュー]スマートフォンデザインでラクするために ― スマートフォンサイト制作に必要な思考を整える本の記事で紹介したスマートフォンデザインでラクするためにに書かれていた言葉ですが、この本でもやはり画面に向かわないでできることを語っていましたね。

読み取れること

この本ではWebサイトやWebアプリケーションで採り入れられるレイアウトや画面遷移、インタラクション、コンテンツの表現、文字、アイコン、ビジュアル、アニメーション、フォーム入力、スマートフォンでの表現に至るまで実例を挙げた上で、どういったことを考慮に入れてデザインするべきかを解説しています。

どのようなデザインに意味があり、コンテンツを阻害しないか

どのようなデザインに意味があり、コンテンツを阻害しないか

スマートフォンでの使いやすさを数値から考える

スマートフォンでの使いやすさを数値から考える

Webデザイナーはデザインが専門なので、ディレクターや依頼者からもらった要望にデザイン的な側面からその最適な手段をもって応えることが必要です。これは当然ながら見た目的に美しいかだけでなく、それを前提としながら利用者の使いやすいものを提供しなければなりません。

そのためには当然ながらそのWebサイトが担うべきビジネスの目標や、利用者に与えたい体験を念頭に置かなければなりません。これに必要なのは依頼者のニーズや利用者の感情に対する理解であり、技術だけではフォローできないノウハウです。

デザイナーはPhotoshopなどのツールの使い方や、レイアウトや色などの美しいデザインのための理論、CSSなどの表現技術を学ぶでしょう。ここで具体的な要望を形にするスキルが得られるわけですが、すぐにそれを自力で提案したりする能力が必要になります。会社によっては、またはフリーランスになるなどするならディレクター的なサイトの設計そのものを提案することもあるでしょう。

逆に言うならこの本で書いてあることはデザイナーが学ぶべきデザイン技術以外の領域であり、ディレクター的な役割を担う人もこのようなデザイナーの思考の流れを持てるようになるべきでしょう。

職域を取っ払うこと

Webデザイナーは前項の通り、デザイナー、ディレクターというような区分を越えて単に見える部分を考慮するだけでなくディレクター的なコミュニケーションを行う必要があります。そうした職域のようなものを越えて知識を採り入れていくべきだという流れは昨今特に聞かれるようになってきています。これはもちろんクライアントサイドやサーバーサイド、プログラミングなど、Webに関する技術的な知識についてもです。

覚えることが多すぎる、という言葉は実際のところディレクターからもフロントエンドからもデザイナーからも聞こえてきている状態です。これは、それぞれの職域を持つ人たちがここまでが私の仕事という風に小さくまとまらず、お互いの領域からはみ出しあってスキマやディスコミュニケーションをなくしていこうという業界全体の流れを表しているのだと思います。

一緒に仕事をするどの人もがこのように考えることで、二度手間や説明不足から来る失敗や遅れを減らすことができます。この一緒に仕事をする人というくくりには、もちろん依頼者も含まれます。

出版イベントでのワークショップ

実際の作例も交え、手書きベースで作るワークショップです

実際の作例も交え、手書きベースで作るワークショップです

秋葉秀樹さん、ちひろさんのお二人はよくデザインにまつわる思考を言語化するということにフォーカスをあてていて、この本や出版イベントでもそうした言葉が頻繁に出てきています。ちなみに私も以前デザインを言語化しようよって話という記事を書いていますが、このときも記事内でちひろさんのスライドを紹介させてもらったりしています。

SBクリエイティブのセミナールームで行われたこのイベントには40名前後のWebデザイナーの人が訪れており、短時間ながらワークショップに参加しました。

ワークショップでは旅行サイトのキャンペーンのメインビジュアルを作るというテーマのもと、実際にキャッチフレーズからロゴの大まかなデザイン、メインビジュアルのレイアウトや構成の制作に取り組みました。短時間ながら、ハッカソンのようなノリで制作を行い、軽く講評までを行います。

Webサイトのビジュアル要素は無意味に配置されるものではありません。雰囲気で選ばれてしまうことのあるメインビジュアルについてもしっかり情報を伝えるなどの役割を考え、その上で質のよいものを作ることが必要ですよね。

おわりに

私は実際のところWebデザインという仕事自体からはしばらく離れてしまっているのですが、直接デザインをしない場合でもディレクション、企画の立場からこうしたことを考える機会があります。

本書は現在デザイナーを目指している人はもちろん、既にデザイナーとしてのキャリアを詰み更なるステップアップを図りたい人、そうしたデザイナーや技術者、依頼者とコミュニケーションをとる必要のあるディレクターなどが読むべきものだと言えるでしょう!

Webデザイン・コミュニケーションの教科書
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  • Haruo Mitsuda

    書籍に関してわかりやすいレビューをしていただき、セミナーのレポートまでお書きいただき、ありがとうございます!