[web制作]webサイトの役割としての分類
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あ、我々とか言ってますけど私はそんなにたくさん作ってないんですけどねw
私は分類が好きなので、今存在する様々なwebサイトを分類してみました。
WEBCRE8.jpではwebサービスまとめの記事を書いたりしていますが、最近はサービスも多種多様すぎて、一口で何をするためのサイトですと説明がしにくいんですよね。
こうした言葉の相互の理解が得られていれば発注者と受注者の齟齬も起きにくいかと思うので、非制作者の方ともシェアしたりしてみてはいかがでしょうか。というか、どちらかと言うとweb初心者向けの記事になりますね。
思いつく限りをだーっと書いてみましたが、これが足りない、または変だなと思う所があったらツッコミをもらえると有難いです★
出来る限り更新前提のページにしたいと思います!
ポータルサイト
- コンテンツ:なくても出来る
- 運営規模:まず使ってもらうのが大変
- 制作技術:作るだけなら簡単(CMS等)
webサイトを見るにあたって、そのポータル(入口、門)となるサイトです。一番有名なのはまあYahoo!でしょうね。
BingやGoogle等は検索エンジン型ポータルを提供しています。
Yahoo!は検索エンジンも兼ねていますが、その機能自体は外部のものを使っていたり、仕組みとして独自のものを使っている必要はないようです。Yahoo!の機能は外部へのリンクを系統立てて紹介するwebディレクトリー、まあ言ってしまえばリンク集としての機能が中心ですね。
他にもLunascape等のWebに関連する企業や団体のポータル、地域で運営される地域ポータル、各エンターテイメントやジャンルに限定した専門ポータル等があります。クーポンサイトなんかもここに分類されるのではないでしょうか。
ブログ
- コンテンツ:作り続けなければならない
- 運営規模:小さい
- 制作技術:作るだけなら簡単(CMS等)
ブログは、更新を前提とした主にテキストコンテンツの集まりです。テキストであったり画像中心であったり様々な内容のものがありますが、元々はweb上に残すログ、つまり日記のようなものであったものが、閲覧者のニーズや発信者の楽しみの為に様々な内容のものが作られていきます。
また更新が基本であることから、母体であるwebサイトの価値を高める為のコンテンツとして活用されたりしています。
日記ブログ、写真ブログ、技術ブログ、ネタブログと色んな形のブログがあり、更に公開手段としても無料ブログサービスを使ったもの、独自ドメインで運営されるブログ単体のものがあります。
今巷にあふれている2chまとめブログなんかは、実際の使われ方としてはブログポータルにも近い気がします。
webメディア
- コンテンツ:作り続けなければならない
- 運営規模:大きくなる
- 制作技術:作るだけなら簡単(CMS等)
webメディアは、主に企業の運営する、ブログと専門ポータルが複合したようなサイトです。ニュースサイトもここに含まれますかね。
主に新聞やニュースチャンネル等が運営するもの、雑誌等がweb版としてスピンアウト的に発生したもの、webから生まれたものがあります。
情報サイト
- コンテンツ:コンテンツさえあれば出来る
- 運営規模:小さくてもいい
- 制作技術:作るだけなら簡単(CMS等)
情報サイトは、ある専門分野についての情報がテキストや画像などで蓄積されているサイトです。ポータルサイトやニュースサイト、ブログ等のサイトから一次情報として引用されるようなものですね。
運営目的は様々ですが、企業や個人が営利目的(質は様々にせよ、アフィリエイトサイトも含まれます)でやっているもの、営利目的ではないものの運営のコストがかけられない為に広告を置いているもの、純粋に知識のシェアや、そのジャンルの活発化や認知を目的としたものと様々です。
ブログの様に更新前提ではない場合が多いですが、その情報が今でも正しい内容かを確認するため、最終更新日などを明記している方が良いでしょう。
これ便宜上情報サイトって読んでますけど、なんか他にいい表現あったら教えてくださいw
コーポレートサイト
- コンテンツ:企業情報
- 運営規模:小さくても出来る
- 制作技術:作るだけなら簡単(CMS等)
コーポレートサイトは、企業自体の経営理念や規模、株主向けの情報を公開するためのサイトです。webでビジネスを展開していても、そのサービスを行うプラットフォームとしてのサイト以外に通常はコーポレートサイトを持っています。
Googleはサービスの下部ディレクトリーに置いてました。また、ブログを設置しているパターンも多いですね。
店舗/施設/グループサイト
- コンテンツ:店舗のことの分かりやすさが命
- 運営規模:EC機能を付けなければ大きくない
- 制作技術:EC機能を付けなければ難しくない
店舗サイトは、実際に店を構えた店舗や施設の案内をする、またはそれを統合しているグループ等のサイトです。店舗サイトは基本的には構成する要素等もコーポレートサイトと変わりがないと思いますが、店舗サイトと企業サイトは分けている事も多いです。当然、その店舗や施設が何かサービスを提供しているサービスなどを紹介するコンテンツが置かれます。
何かを販売しているサイトの場合はECサイトを兼ねている場合もあります。普通にやっても販路としてそんなに強くないので、販売自体は楽天やAmazon等のECサービスに委ねている場合も多いですね。
プロダクトサイト
- コンテンツ:プロダクトの分かりやすさ
- 運営規模:大きくない。webコンテンツをつけるのもアリ
- 制作技術:普通に作るならあまり必要ない
プロダクトサイトは、自社で制作したプロダクトの良さを伝えたり関連情報を発信するためのサイトです。通常は販売・制作するサイトの下部コンテンツとして公開されることも多いと思いますけど、わざわざ独自ドメインを取った方が力入れてる感はありますよね。
もちろん、プロダクトは何も電化製品や雑貨などに限らず、webプロダクトやアプリ、その他映画などのエンターテイメントについてもここに分類できると思います。いずれにせよ販売したいものの良さを伝えたり、購入導線を作るために存在します。
プロフィールサイト
- コンテンツ:個人の魅力。他にはブログとか
- 運営規模:小さくてもいい
- 制作技術:あまり必要ない
プロフィールサイトは、何かのクリエイター等、自身の活動について個人をアピールするサイトです。フリーランスのクリエイターが持っていることが多いですが、そういう意味ではサイトとして持っている場合は企業サイトの人にスポットを当てたバージョンとも言えますね。
個人を紹介するという意味においてはクリエイターである必要もないので普通の人が持っている場合もありますが、そんな事をしてもメリットがないので…大抵はSNSのプロフィールページや、プロフィールを作るサービスがその役割を果たすでしょう。また、下部コンテンツとしてブログを持っている場合も多いですね。
webアプリケーション
- コンテンツ:アプリケーション次第
- 運営規模:ピンキリ
- 制作技術:アプリケーションが作れる程度に
この辺から私がWEBCRE8.jpで便宜的にwebサービスとひとくくりに扱っているサービス的なサイトが出てきます。この方が通りは良いんですけど、厳密に言うと本来的なwebサービスというのは意味が違うんですよね。
一般に言われているwebサービスというものはこのwebアプリケーションにあたります。そして、細分化するともっと色んなものに分類できると思います。
私はWEBCRE8.jpにおけるwebサービス紹介ではざっくりと、以下の様なサイトに分類できない場合はwebアプリケーションとして紹介しています。
それは例えばメーラー、コードや画像の生成、お絵描き、といったような、以前であれば独立したアプリケーションで行われていたような何らかの機能をwebブラウザーで行うものです。
ギャラリーサイト
- コンテンツ:外部コンテンツの紹介なら必要ない
- 運営規模:コンテンツの量次第
- 制作技術:作るだけなら簡単(CMS等)
ギャラリーサイトは、何らかのコンテンツをギャラリー的に公開しているサイトです。写真やwebサイトのデザイン等、さらっと見て楽しめるものですね。
クリエイターのポートフォリオ等もここに含まれるでしょう。殆どの新しく作られるギャラリーサイトはPinterest風のメイソンリー・レイアウトになりましたね。
コンテンツ配布・販売サイト
- コンテンツ:コンテンツがないと出来ない(購入もアリ)
- 運営規模:機能面で大きくなる
- 制作技術:運営が大変
コンテンツ配布サイトとは、写真やクリエイティブなリソースの素材サイト等のことです。写真、PSDデータ、フォント、プラグイン、コードなど様々なものがありますね。
これは販売している場合も無料配布している場合もあります。そして、単に素材サイトと言っていないのはそれが素材として扱われるのか、個別のコンテンツとして扱われるのかで違いがあるからです。クリエイティブ・コモンズの改変禁止であるとか、それ単体で「他で無断で紹介しても構いませんよー」といっているだけの資料画像は素材とは呼ばないですよね。
この辺については過去記事でも書いていますので見てみてください。
クリエイティブ・コモンズのコンテンツは実際どういう場合に使えるのか – WEBCRE8.jp
webプラットフォーム
- コンテンツ:内容次第
- 運営規模:内容次第
- 制作技術:サービス設計の難易度が高い
webプラットフォームは、webを使って運営者が利用者の何らかのオファーを受けたり、ユーザー同士が何らかの接触をするためのプラットフォームとなるサイトです。
WEBCRE8.jpでも過去に多くのwebプラットフォームを紹介していますが、リアルの関係をwebが促進する、一番面白いパターンのサービスかなと思っています。運営も大変そうですが…。
また、ユーザー同士ではなく、ユーザーがサイトオーナーに対して何らかの依頼をするものに関しては私はオファーサイトと分類していますが、これも何か良い既存の分類があれば教えて頂きたいところです…。
投稿サイト
- コンテンツ:ある程度自作も必要
- 運営規模:大きい
- 制作技術:機能も運営も大変
投稿サイトは、ユーザーが何らかのテキストやコンテンツを発信し、それについてのコミュニケーションを行うサイトです。
投稿サイトとSNSは紛らわしいですし、あえて分ける必要もないかもしれませんが、役割という意味で言うならSNSはコミュニケーション自体が目的であるのに対し、投稿サイトは投稿する事自体が目的となっているはずです。
簡単に言えば、SNSは誰に対して、投稿サイトはどこに対して向けているかの違いがあると思います。まあ、Twitterなんかは使う人によっては大喜利投稿サービスみたいになってますけど…。
あと、NAVERまとめの様なサイトは投稿サイトかな?ちょっと分類が難しいですねw
Wiki
- コンテンツ:運営者サイドが熱心に更新する必要がある
- 運営規模:小さくても出来る
- 制作技術:既存のシステムで出来る
Wikiは、情報の投稿者以外にも内容が編集されることを前提としており、複数のリアルタイムな編集によって情報を最新に、より正しく保つ仕組みを持ったサイトです。
情報サイトが一方的に情報を配信しているのに対し、Wikiは最終的な役割こそ同じでありながら、そのプロセスが大きく違います。
SNS
- コンテンツ:テーマ選び
- 運営規模:大きくなる
- 制作技術:運営が大変、システム設計も難しい
SNSは、個人に個人やグループとのweb上の交流自体を行わせることを目的としたサービスのサイトです。
昔のwebサービスとしてBBSというものが存在しましたが、それよりもプロフィールページ等で個人を強くフィーチャーしており、リアルでのコミュニケーションの代替や補助となります。前述の通り、場に投げかけるというより人に対して向けるものが多いです。ただし、限定されているとは言えTwitterの流行以降場に投げかけるタイムライン形式が流行しており、その境はあいまいと言えばあいまいです。
ECサイト
- コンテンツ:商品
- 運営規模:商品数次第
- 制作技術:システム設計次第
ECサイトは、ユーザーがサイト上で物品やサービスを購入できるサイトです。
店舗が自社の製品を販売する単体のECサイトと、サービス側が店舗から出品されたものを販売するECプラットフォームがあります。後者は楽天とかですね。
私はオークション等の、ユーザー側も販売に参加できるサイトはwebプラットフォームと分類しています。
webコンテンツ
- コンテンツ:コンテンツが全て
- 運営規模:放置モノもある
- 制作技術:モノさえ作れればなんとかなる
webコンテンツは、webサイトに表示されるコンテンツそのものの事です。特にゲームであったりテキストであったり、それ自体で完結している、何らかの興味を持たせるものです。
コンテンツとは内容という意味ですし、言ってしまえばwebにあるものは全てwebコンテンツですが、この場合は一つのコンテンツのみで完結したページやサイトを指しています。
…手前味噌ではありますが、私の制作したHTML5KARUTAもwebコンテンツですねw
終わりに
実際に作る場合の大変さ、運営の難しさ等も書いてみましたが、当然ビジネスの役に立たせたり効果を求めるのであれば技術も運営努力も必要になってくるのは当たり前なんですねw 全体の傾向として、コンテンツ、運営、技術のどの辺に比重があるかは伝わるかなーと思います。
いかがだったでしょうか。サイトを作りたい!と思っている人は、自分の作ろうとしているサイトがどういう役割を持ってどういう人に役に立つのか、と考えてみると自分のやりたいことに対してもうちょっと踏み込んだ考えが出てくるかもしれませんね。
決まった形にハマるのも良くないとは思うんですけど、私はこうして考えたい派ですw